検証した主張

「Cloudflareのcf CLIが出たので、Wranglerは廃止され、既存Workerはすぐ移行すべきだ。」

発見元は調査の入口であり、判定の根拠には使用していません。

結論:cfは新しい選択肢、Wranglerの即時廃止ではない

Cloudflareはcfを、ゾーン・DNS・ストレージ・セキュリティなどの公開APIとWorkers開発を扱うCLIとして発表しました。公式ドキュメントは「ベータ」と明示し、コマンド、設定、ビルド出力が安定版まで変わり得ると注意しています。発表の大きさと、既存の公開サイトを移行すべきかは別の問題です。

Wranglerは `wrangler.jsonc` や `wrangler.toml` を用いるWorkersプロジェクトのCLIです。cfは `cloudflare.config.ts` を用います。公式資料は、既存Wranglerプロジェクトでcfのリソース操作を併用できる一方、`cf dev`・`cf build`・`cf deploy`の前には `cf migrate` による変換を求めています。

既存Workersの運用で混同しやすい点
操作公式資料での扱い実務上の注意
既存のWranglerデプロイ引き続きWrangler設定を使う急いで公開手順を書き換える必要はない
cfでDNSなどのAPI資源を操作Wranglerプロジェクトと併用できるアカウント・対象資源を確認してから実行
cfでWorkerを開発・公開事前にcf形式への移行が必要設定差分、ビルド、戻し方を検証
cf未対応の操作一部はWranglerを継続利用コマンド対応表と最新資料を確認

何が新しい?広いAPI操作と型付き設定

Cloudflareの発表によると、cfは同社の公開APIに対応する多数のコマンドを生成し、自然な説明からコマンドを探す `cf cli search` も備えます。WorkersプロジェクトではTypeScriptの `cloudflare.config.ts` を使い、設定補完を受けられる構成です。AIエージェントに操作を委ねやすくする狙いはありますが、操作範囲が広いほど誤操作の影響も大きくなります。

たとえば「DNSを見る」と「DNSを変更する」は全く違う操作です。AIエージェントを使う場合も、対象アカウント、ドメイン、API権限、実行するコマンド、変更前後の差分を人が確認する運用が必要です。これは編集部の運用上の評価であり、cf自体が危険という断定ではありません。

移行するなら、まず差分を確認する

公式移行ガイドでは `cf migrate --dry-run` で変更予定を確認できます。実行するとcf用の設定ファイルや依存関係を追加し、手作業が必要な項目を列挙します。移行ツールが必要事項を残した場合は、完了するまで開発・ビルド・デプロイを進めないよう設計されています。

cfには未対応のWrangler操作があります。公式の対応表はライブログの `wrangler tail` や単独シークレットの設定を例に、当面Wranglerを使う方法を案内しています。移行前には本番と同じビルド結果、静的ファイルや環境変数の扱い、デプロイ先、ロールバックを確認します。

  • 現行の公開手順と設定を記録し、戻せる状態を保つ。
  • `cf migrate --dry-run` の出力と対象ファイルを読む。
  • 未対応機能と手作業項目を確認する。
  • 独立した検証環境でビルド・表示・主要機能を試してから本番を切り替える。

いま導入すべき人、待ってよい人

Cloudflareの複数製品のAPIをCLIから扱いたい人や、型付きのWorkers設定を評価したい開発者には、cfのベータを別環境で試す価値があります。一方、既存WorkerがWranglerで安定して公開されているなら、ベータへの移行そのものを目的に本番経路を変える必要はありません。これは公式資料に基づく編集部の判断で、各プロジェクトの具体的な動作保証ではありません。

本記事ではcfを実際に導入・移行していません。ベータの仕様と未対応コマンドは変わるため、導入時にはCloudflareの最新ドキュメントと自分の設定を再照合してください。

検証条件・対象環境

対象プランcfはオープンベータ。各Cloudflare製品・APIの契約条件は別途適用
地域地域ごとの利用制限は本記事では未検証
利用面cf CLI / Wrangler / Cloudflare Workers
提供状態2026年9月28日にオープンベータを公表。ベータ版のためコマンドや設定形式は変更され得る
実機確認Cloudflareの発表と公式CLI・移行資料を照合した。cfのインストール、ログイン、移行、デプロイは実行していない。
次回見直し2026.10.07

よくある質問

cfが出たらWranglerは使えなくなりますか?

いいえ。Cloudflareはcfをベータとして公開し、一部操作には引き続きWranglerを案内しています。既存Workersの即時移行は必要ありません。

wrangler.jsoncのままcf deployできますか?

Cloudflare公式資料では、cfのプロジェクト操作を使う前に `cf migrate` による変換が必要です。移行差分と未対応項目を確認してください。

AIエージェントにCloudflareの操作を任せてよいですか?

CLIは操作を支援しますが、対象アカウントとドメイン、権限、実行内容、差分の確認は必要です。まず読み取り・検証環境から試すのが安全です。

更新履歴

初回公開

cfとWranglerの共存、ベータの制限、本番移行前の確認事項を整理。

情報源

一次情報と発見元を区別し、各ページの公開日と確認日を記録しています。

  1. 公式発表Cloudflare
    Introducing cf: the agentic CLI for the entire Cloudflare API

    公開ベータ、広いAPI操作、型付き設定の発表を確認。

    公開: 2026.09.28確認: 2026.09.30
  2. 公式ドキュメントCloudflare Docs
    Cloudflare CLI

    cfとWranglerの用途、ベータ表示、共存と移行条件を確認。

    公開: 2026.09.29(最終更新表示)確認: 2026.09.30
  3. 公式ドキュメントCloudflare Docs
    Migrate a Wrangler project

    dry-run、作成ファイル、手作業項目、未完了時の扱いを確認。

    公開: 2026.09.29(最終更新表示)確認: 2026.09.30
  4. 公式ドキュメントCloudflare Docs
    Wrangler to cf reference

    未対応コマンドとWranglerを継続使用する例を確認。

    公開: 2026.09.29(最終更新表示)確認: 2026.09.30

AI技術検証 編集部

公式情報の確認、条件整理、検証可能性を重視して記事を作成しています。調査補助にAIを使用する場合も、出典確認、判定、最終文責は人間が担います。

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